光の国マディールの世継ぎの王子サリューの勉学の師として王宮に出入りをする花樹神殿の美しき少年神官シリウスは、精悍な護衛戦士ナディーンに密かに心を寄せていた。
　しかし、童貞神を祀る花樹神殿の神官には、博愛は許されても性愛は許されない。その掟を楯にシリウスは王の肉体的な寵愛を拒み続けていた。
　そんな彼の姿にナディーンは苛立ち、嫌悪をあからさまにする。
　邪険にされて心を痛めるシリウス。しかし、想いは断ち切れず、ただナディーンに会いたいがために、彼は王宮への出入りを続けていた。
　そんなある日、マディールの首都マディアンを、突然、幻獣たちが襲った。邪教の美しき少年教祖が、かつての神戦争に敗れて封印されていた闇月神を解き放ち、世界を支配しようと動き始めたのだ。
　王都は無残に破壊され、王宮にも幻獣や獣士たちが押し寄せて来る。
　ナディーンは仲間の戦士たちとともに果敢に戦うが、混乱の最中、王はシリウスを幻獣からかばって落命し、サリュー王子はどこからともなく現れた巨大な炎の鳥に攫われた。
　シリウスは己の非力を嘆きつつも、王の遺体を秘密裏に運び出すナディーンらとともに、壊滅した王都を脱出する。
　王を葬る死の山でおぞましい方法で霊力を得たシリウスは、ナディーン、ノーチェ、デュオらと王子サリューを探して、炎の鳥を追う旅に出た。

【漫画】魔木子
【原作（原案）】鎌田幸美
【初出】ビブロス刊：BE×BOY GOLD
【単行本】ビブロス刊
【電子書籍版元】秋水社／双葉社
ケータイ：『作家直送☆コミック便』…他
PC・スマホ・タブレット：『honto』『eBookJapan』…他

※続編…いつか、なんらかの形でお披露目できたらいいなぁ…と。
※BE×BOY GOLDでの連載は、打ち切りになったわけではなく、最初からお仕事が出来る期間が決まってましたので、その期間で描かせてもらいました。レディスコミックの仕事と兼業だったので、当時はこの間しかスケジュールがとれませんでした。